1998
 
教育の現場に活かすコンピュータ講座
 
 
 学級管理・成績管理コース 
 
 
 
◇教育学部コンピュータ教室(16号館5階)








 
 8/19(水)8/20(木)8/21(金)
10:00〜
11:00
講義@
学級文書作成1
講義B
成績処理1
講義D
成績処理3
11:10〜
12:10
実習
 
実習
 
実習
 
13:40〜
14:40
講義A
学級文書作成2
講義C
成績処理2
講義E
データ交換・他
14:50〜
15:50
実習
 
実習
 
講義F
情報化の問題点








 
 
 
 
 
 



 



 



 



 
 
 
 
 
 
8/19(水) 講義@ 学級文書作成作成1
 
○公用文の作成
  右寄せ/センタリング(1)   WORD 
        
                一太郎
 
  フォントの大きさ(2)     WORD
 
               一太郎
 
  インデント(3)       WORD
 
  
               一太郎
 
  番号(4) 「書式−箇條書きと段落番号」WORD
       「挿入−連番」一太郎
(1)1998年5月8日
保護者 各位
(1)早稲田女子高等学校   
(1)校   長 大隈 重信
(1)2年4組担任 黒川 孝広
(1)(2)学級懇談会のお知らせ

 秋冷の候、保護者の皆様には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて、進路に向けて様々な意見交換ご意見が寄せられましたので、この度下記の要領で学級懇談会を行うことにいたしました。ご多忙中とは存じますが、万障お繰り合わせの上ご出席下さいますようお願い申し上げます。

   (3)(4)1.日 時 6月13日(土) 午後3時00分〜4時30分
      2.場 所 会議室

    *出欠票は6月10日(水)までに担任に提出して下さい。     
  出 欠 票    
2年4組保護者懇談会に{ 出 席 ・ 欠 席 }いたします。
                  
1998年5月   
     2年4組    番  生徒氏名             

               保護者名             
                                   
※お気づきのことや、保護者会で話題にしたいことがございましたらお書き下さい。
 








 
ヒント  字が揃わない−プロポーショナルフォント
     フォントには、「普通」と「プロホーショナル」
     があります。「プロポーショナル」はフォントの
     名前に「P」がついています。このフォントは文
     字ごとに幅が異なっています。
        MS 明朝  文字揃え
              abcdefgh
        MS P明朝 文字揃え
              abcdefgh








 
ヒント  読みやすい文書−行間と字間−
     行間と字間の設定で文章は読みやすくなります。
     行間はちょうど1文字か、2/3文字分の間が読みや     すく、字間は、1/4文字が読みやすくなります。
     「書式−段落−行間隔」で、「間隔」を「固定」に     し、16pt〜21ptぐらいが読みやすいでしょう。
     一太郎では、「ファイル−文書スタイル−スタイル     −(文字設定)」で字間を0〜10%、行間を60%〜100     %ぐらいにすると読みやすいようです。










 
ヒント  フォントは効果的に−基本は明朝とゴシック−
     最近のパソコンにはたくさんのフォントがインスト     ールされています。多くのフォントを使うといろい     ろな表現が可能です。しかし、読むことを中心とし     た文書では、多くのフォントを使うと散漫な印象を     受けます。学級通信などは見出にいろいろなフォン     トを使いますが、本文のフォントはコラムと通常文     と2種類ぐらいに抑えた方が効果的です。
      基本的には、明朝体とゴシック体の2つで十分で     す。もし、それを強調したいのなら、文字の大きさ     を変えた方が効果的です。
8/19(水) 講義A 学級文書作成作成2
 
○学級通信を作ってみましょう
 
○画像
 画像の挿入方法
  カット&ペースト
    「編集−コピー」「編集−貼り付け」
    右クリック「図をレイアウト枠で囲む」WORD
    右クリック「枠と文字の配置」一太郎
  ファイルから
「挿入−図」WORD
「挿入−図枠の作成」一太郎
 
○レイアウト
 段組
  「書式−段組み」WORD
  「書式−段組−設定」一太郎
(3段組の例)
1.コンピューター利用ついての考察
 コンピューターを利用した教科教育については、さまざまな学校で組織的に導入されてからわずか10数年しか経過していない。この間、コンピューターをめぐる環境、機器、言語などが大きく変化してきた。それに伴い、コンピューターを利用する教科教育について、以前のCAIとは違った形で推進され、多くの学校でも導入しつつある。





 


 
ヒント 索引、目次で編集を楽に
    脚注、索引、目次などを利用すると、文集作りに便利    です。
    WORDは、語句を指定してalt(graph)+shift+Xで       設定します。メニューでは「挿入−索引と目次」です。
    目次は「見出し1」〜「見出し9」を設定して、「挿    入−索引と目次」で目次をクリックします。
    一太郎は、「ツール−目次/索引」で設定し、作成し
    ます。
 
 
 
8/20(木) 講義B 成績処理1
 
○数式の入力
 = Excel
 + 1-2-3
 = 三四郎
 
 セルの参照
1.A1に「36」と入れてみましょう。
2.B1をクリックして、「=」を入力してから、矢印キーで、「←」を押し、
  Enterキーを押して下さい。B1にA1の内容が入っていて、「=A1」と上に表  示されています。
 
 セルのコピー
1.A1をクリックして、「編集−コピー」をします。
2.A2をクリックして、「編集−貼り付け」をします。A1の内容がA2にコピー  できました。
3.B1をB2にコピーしてみましょう。B1の「=A1」がB2では「=A2」となります。
 
便利なコピー方法として、方向を指定したコピーがあります。まず、コピーする元を含めて、コピーする範囲をドラッグします。
 
「編集−フィル−下方向へコピー/右方向へコピー」 Excel
「編集−下方向へコピー/右方向へコピー」 1-2-3
「編集−埋込−下方向コピー/右方向コピー」 三四郎





 
ヒント shiftと矢印キーで範囲設定
    マウスで範囲をドラッグすると、範囲がうまく確定で    きず、面倒です。Shiftキーを押しながら矢印キーを    動かすことで範囲を確定できます。
    この時に、End(Help)キーを押してから矢印キーを押    すと、データの最後まで移動できます。
 
 簡単な四則演算
1.A3とB3に何か数字を入れてみま
  しょう。
2.C3をクリックして、「=」を入力
  します。
3.矢印キー「←」を2回押して、A3に移動し、「+」キーを押します。
4.矢印キー「←」を押して、B3に移動し、Enterキーを押します。C3の上に  は、「=A3+B3」と表示されています。
5.C3をクリックして、Deleteキーを押します。上の「2.」から「4.」の  作業をくり返しますが、「3.」の所で、「+」を「-」「*」「/」と変えてみ  ましょう。
 
 絶対参照と相対参照
1.E1に何か数字を入れてみましょう。
2.B1をF1にコピーしてみましょう。F1は上に「=E1」と表示されます。
 
 F1の上に表示される「=E1」とは、F1からみて、「左に1つ目の所」という意味です。これをコピーすると、新しい所から「左に1つ目」という意味がコピーされます。これを相対参照と言います。
 しかし、ある一定の所から参照したいことがあります。たとえば、%を求めるとき、母数は一定の場所にあります。
   G   H   I 
1  A組  36  33.6
2  B組  38  35.5
3  C組  33  30.8
4  合計 107
1.I1に「=H1/$H$4」と入力します。
2.I1をI2にコピーします。「=H2/$H$4」と表示されます。
 
参照する所が一定になりました。これを絶対参照といいます。
 絶対参照の入力の仕方は「f4」キーを使うと簡単にできます。
 
1.I3をクリックし、「=」キーを押します。
2.矢印キー「←」を押し、「/」キーを押します。
3.矢印キーでH4に移動し、「f4」キーを押して、Enterキーを押します。
 
 
○名前データの読込み
1.「ファイル−開く」で「ファイルの種類」を「テキスト」にします。
2.「a:\」から「name.txt」を指定して「開く」をクリックします。
3.「次へ」をクリックし、「カンマ」をチェックして「完了」をクリックし  ます。
4.AとBが表示されている灰色の場所をドラッグします。
5.「書式−列−選択範囲に合わせる」をクリックします。
6.今後、データを利用しますので、適当な点数をいれておきましょう。
 
 
○表示形式
 60.52025 → 60.5 
 「書式−セル−表示形式−(数値−小数点以下の桁数:1)」
   Excel
 「範囲−範囲のプロパティ−(#−数値−固定−少数桁数:1)」
  1-2-3
 「書式−表示形式−数値−形式:固定−小数部表示桁数:1」
  三四郎
 0.343325 → 34.3%
 「書式−セル−表示形式−(パーセンテージ−小数点以下の桁数:1)」
 「範囲−範囲のプロパティ−(#−数値−%−少数桁数:1)」1-2-3
 「書式−表示形式−数値−形式:固定−小数部表示桁数:1−表示単位:%」三四郎
 
○関数
     Excel      1-2-3       三四郎
 合計 =SUM(A1:A4)    @SUM(A1..A4)   =Sum(A1:A4)
 平均 =AVERAGE(A1:A4)  @AVG(A1..A4)   =Avg(A1:A4)
 最高 =MAX(A1:A4)    @MAX(A1..A4)   =Max(A1:A4)
 最低 =MIN(A1:A4)    @MIN(A1..A4)   =Min(A1:A4)
 件数 =COUNT(A1:A4)   @COUNT(A1..A4)  =Count(A1:A4)
 
関数の入力方法
 キーボード
1.「=SUM(」と入力し、矢印キーで最初のデータまで移動します。
2.Shiftキーを押したまま、矢印キーで最後のデータまで移動します。
3.「)」を入力し、Enterを押します。
 マウス
  Excel 1-2-3  三四郎
1.関数ボタンをクリックし、関数を選びます。
2.「次へ」をクリックし、
  右の画面の時に、ワーク
  シートの範囲をマウスで
  ドラッグして下さい。
3.「完了」をクリックします。
 
○順位
 降順(数の多い順)
  =RANK(C2,$C$2:$C$37,0) Excel  (昇順:1)
  @RANK(C2,$C$2..$C$37,0) 1-2-3  (昇順:1)
  =Rank(C2,$C$2:$C$37,1) 三四郎  (昇順:2)
 
○偏差値
 標準偏差
  =STDEVP($C$2:$C$37) Excel
  @STD($C$2..$C$37) 1-2-3
  =StdP($C$2:$C$37) 三四郎
 
 偏差値の求め方
  各個人の偏差値=(得点−平均点)/標準偏差*10+50
  =(C2-average($C$2:$C$37))/STDEVP($C$2:$C$37)*10+50
    平均と標準偏差を別のセルに入れておいた方が、関数を入力しやすくなります。
 
例)1.平均をC39に入れます。
      =AVERAGE(C2:C37)
  2.標準偏差をC40に入れます。
     =STDEVP(C2:C37)
  3.D2に偏差値の計算式を入れます。
     =((C2-$C$39)/$C$40*10)+50
  4.D2からD37の範囲を選択します。
  5.「編集−フィル−下方向へコピ    ー」をします。
  6.E2に順位の計算式を入れます。
     =RANK(C2,$C$2:$C$37,0)
  7.E2からE37の範囲を選択します。
  8.「編集−フィル−下方向へコピー」をします。
 
  $の絶対参照に注意して下さい。
 
 
 
 






 



 
ヒント 入力を簡単に1−Enter後下へ移動−
    成績処理は上から下へ点数を入力します。そこで、En    terを押したら下に移動するように設定すると便利で    す。
    「ツール−オプション−編集−(設定−入力後セルを    移動する−方向:下)」Excel
    「ファイル−ユーザー設定−1-2-3の環境−(互換メ    ニュー−[Tab]と[Enter]キー−Enterで確定後下へ移    動)」1-2-3
    「ツール−オプション−(入力−自動改行方向:下)」    三四郎





 







 
ヒント 入力を簡単に2−置換−
    名簿作成には、同じ住所を入力することがあります。    そこで、便利なのが「編集−置換」です。
    同じ語句を記号で置き換えて入力します。
     ?本所5-6-8
     ?石原7-2-1
    全てを入力し終わってから、「置換」で「全てを置換」    します。「?」→「墨田区」
     墨田区本所5-6-8
     墨田区石原7-2-1
    となります。
   「編集−置換」 Excel
   「編集−検索と置換」 1-2-3
   「編集−検索−置換」 三四郎





 




 
ヒント 入力を簡単に3−連続データ−
    行事予定表などで、「8月1日」から順に入力するこ    とがあります。この場合に、「連続データ」が便利で    す。
    1.A1に「月曜日」と入力し、A1からA7までをマウス    でドラッグ(選択状態)にします。
    2.「編集−フィル−連続データの作成−(オートフ    ィル)」を実行します。
    3.「8月1日」などでも試してみましょう。
     「範囲−埋め込み−(スマートフィル)」1-2-3
    「挿入−連続データ」三四郎
8/20(木) 講義C 成績処理2
 
○並び替え
  「データ−並び替え」 Excel
  「範囲−ソート−」 1-2-3
  「データ−ソート」 三四郎
 
○データの参照
 参照(抽出)
    =VLOOKUP(A1,A2:B5,2) Excel
     @VLOOKUP(A1,A2..B5,1) 1-2-3
    =Vlookup(A1,A2:B5,2) 三四郎
 
例)1.C1〜C6に参照する分布を入れます。
  2.D1〜D6にそれに対応する項目を入れます。
  3.A2〜A5に適当な数値を入れます。
  4.B2に計算式を入れます。
     =VLOOKUP(A2,$C$1:$D$6,2)
  5.下にコピーします。
  6.A2〜A5の値を変えて調べてみて下さい。
  
  もし、ちょうどの値がない場合は、その値未満で最も大きい値が使用されます
     49 → 40 として判定
 
 参照(番号順)
  =INDEX(A1:C5,4,2)   INDEX(範囲,行[1<],列[1<])   Excel
  @INDEX(A1..C5,3,5)  @INDEX(範囲,列[0<],行[0<])   1-2-3
  =INDEX(A1:C5,4,2)   Index(範囲,<列番号>,<行番号>) 三四郎
 
 
 
 
 
 
 
  G3 =INDEX($B$2:$E$7,$G$2,1)  範囲のG2「5」行目の左から「1」つ目の値
  H3 =INDEX($B$2:$E$7,$G$2,2)  範囲のG2「5」行目の左から「2」つ目の値
  I3 =INDEX($B$2:$E$7,$G$2,3)  範囲のG2「5」行目の左から「3」つ目の値
  J3 =INDEX($B$2:$E$7,$G$2,4)  範囲のG2「5」行目の左から「4」つ目の値
○別のワークシートを参照する
 ='sheet1'!A1  ='シート見出名'!セル番地 Excel
 +A:A1      =シート見出名:セル番地  1-2-3
 ="Sheet1"!A1  ="シート見出名"!セル番地 三四郎
 
  =SUM('Sheet1'!C1:C6) のように関数を利用できます。
 
○串刺し演算をする
   =AVERAGE('1学期:3学期'!C2) Excel
   =('1学期'!C2+'2学期'!C2+'3学期'!C2)/3
   @AVERAGE(1学期:C2..3学期:C2) 1-2-3
   +(1学期:C2+2学期:C2+3学期:C2)/3 1-2-3
 
 上の数式は同じ内容です。 
 
○別のファイルを参照する
 ='C:\[名簿.xls]sheet1'!A1:A2  ='[ファイル名]シート見出名'!セル番地 Excel
 +<<C:\名簿.123>>A:A1..A:A2   +<<ファイル名>>範囲          1-2-3
 =[C:\名簿.jsd]"Sheet1"!A1:A2  =[ファイル名]"シート見出名"!セル番地 三四郎
 
○条件別表示
 =IF(A1<2,"再テスト","合格")  =IF(論理式,真の場合,偽の場合)  Excel
 @IF(A1<2,"再テスト","合格")  @IF(条件,X,Y)          1-2-3
 =If(A1<2,"再テスト","合格")  If( 式1, <式2>, <式3> )   三四郎
 
 他のワークシートを参照、他のファイルを参照の時、有効に使えます。
例)  =IF('1学期'!C2<>"",'1学期'!C2,"")
     欠席(空白)の場合は空白を返します。そうでないと、空白を「0」としてし     まいます。
 





 




 
ヒント 度数分布
    分布を作成できます。
    Excelは「ツール−アドインの登録と管理−分析ツー    ル(チェック)」「ツール−分析ツール−ヒストグラ    ム」「入力範囲」をクリックして、シートのデータ部    分をドラッグします。「データ区間」をクリックして    10,20という分類する部分をドラッグします。「出力    先」をクリックし、出力先部分をドラツグします。「O    K」をクリックして完成します。
    1-2-3では「範囲−分析−頻度」でできます。
    三四郎ではグラフで作成します。
8/21(金) 講義D 成績処理3
 
○アンケートの応用例
 特定の数値・文字がいくつあるか
  Excel
   =COUNTIF(A1:A10,1) 
   =COUNTIF(A1:A10,"欠席")
   =COUNTIF(A1:A10,">55")
  1-2-3
   @COUNTIF(A1..A10;"1")
    @COUNTIF(A1..A10;">55")
   @COUNTIF(A1..A10;"欠席")
  三四郎
   CountExact("1",A1:A10)
   CountExact("欠席",A1:A10)
   CountExact("欠席",A1:A10)
 



 
ヒント 宛て名ラベルの印刷
    せっかくのデータも1回のみの使用はもったいないこ    とです。表計算で作った住所録から、宛て名ラベルの    印刷ができます。
    ExcelではWORDを利用して作成します。WORDの「ツー    ル−差し込み印刷ヘルパー」「作成−宛て名ラベル−    新規メイン文書」「データファイル指定−データファ    イルを開く」「範囲名またはセル範囲:ワークシート    全体」「メイン文書」「差し込みフィールドの挿入」「差    し込み」と手順は面倒ですが、これで作成できます。
    1-2-3では、「作成 - データベース - 宛名ラベル」    でできます。
    三四郎では「書式-シートスタイル」で用紙を選択、    差し込み元データと範囲を設定します。
    一太郎では「ツール-バラエティ印刷-ラベル」ででき    ます。
 
8/21(金) 講義E データ交換・他
 
○ExcelからWordへ
 ExcelからWordには様々な転送方法があります。
Excelで範囲を「編集−コピー」し、Wordで「編集−形式を選択して貼り付け」で選びます。
           Wordで編集 Excelで編集 拡大縮小  スタイル
  図          ×     ×     ○     ○
  オブジェクト     ×     ○     ○     ○
  ビットマップ     ×     ×     △     ○
  リッチテキスト    ○     ×     ×     ○
  テキスト       ○     ×     ×     ×
 
 ビットマップだと、拡大した時にギザギザになります。
 
○表計算ソフトからワープロへ
 表計算ソフトからワープロには、「オブジョクト枠」で挿入することができます。これで挿入すれば、あとで、表計算ソフトでデータを書き直すことができます。
 「編集−コピー」「編集−貼り付け」をしても内容をコピーできます。
 一太郎で「コピー/貼り付け」をすると、枠が罫線でコピーされます。灰色の線を消すには、罫線で消します。
 
○Excelから他の表計算へ
 最新のバージョンではそれぞれ読込みができるのですが、読込み先のソフトの「ファイル−開く」の「ファイルの種類」で読み込めるファイルを確認し、そのバージョンで保存して下さい。それが確認できない場合は、いくつかのバージョンで保存するか、CSVファイル形式で保存して下さい。
 
○表計算ソフトからCSV(カンマ区切り)ファイルへ
 数値などのデータのみ保存するのでしたら、CSV(カンマ区切り)で保存すれば大丈夫です。CSVはテキストデータ形式ですので、ワープロなどでも内容を確認できます。これはすべての表計算で読み込めます。
 例)  1,浅野 布美子,80,30.5,7
 
○ワープロソフトからテキストファイルに
 ワープロソフトもソフトごとに読み込めるものは一定していません。一般に共通して読み込めるのが、文字のみのテキスト形式(TXT)とリッチテキスト形式(RTF)です。リッチテキスト形式はフォントや大きさ、色などの情報を保存しています。テキスト形式は表計算でも読み込めます。
8/21(金) 講義F 情報化の問題点
 
○情報化教育の問題点
1.道具としてのコンピュータ
 コンピュータはあくまでも万年筆と同じく思考を具現化する道具にすぎません。あまりにも期待し過ぎることは危険です。
2.教育では人間教育が基本
 1920年代のプログラム学習からコンピュータ教育が促進されてきました。しかし、思考のつまづきや推測などを適確に判断できるのは人間だけです。相手を意識して教育することに本来の教育活動があります。コンピュータはあくまでも支援としての道具にすぎません。特に、個別指導の方向へ向いている現代教育動向に対して一斉授業を行うのは難しいことです。コンピュータ指導が、使わせっぱなしになることと、家庭での使用状況による個人差の問題も起きています。
3.情報収集として有効利用
 パソコンの利点は情報収集と高速な計算です。事実、企業においてはデータベースとしての利用がほとんどを占めており、その他に文書作成やイントラネット(企業内ネットワーク)などの利用となっています。情報蓄積・情報再利用がコンピュータの利点でしょう。
4.成長期にあるインターネット
 インターネットはまたまだ未熟なものですが、速報性や社会性としてはとても有効な情報手段です。しかし、教科によってはまだまだ情報量が少なく利用しにくいものです。また、風俗的なホームページも多く、教育で利用するには十分注意が必要です。特に、テレビやラジオと違って放送コードがないので、誹謗中傷などが多く、受け手の倫理が問われることが多いようです。
5.メールでのマナー
 電話やテレビなどの音声・画像中心の現代において、文字のみのメールが文化として発達するにはまだ時期尚早のようです。メールではちょっとしたことから誤解が生じて混乱することがあります。また、いやがらせメールも増えてきています。添付メールではウィルスも送られてくる場合があります。
7.ハードの進化と学校備品
 学校のパソコンは長期間く使用します。しかし、パソコンの進歩は速く学校のパソコンやソフトが古くなってしまいます。また、指導できる教員数が少なく、生徒のことでせいいっぱいなのに、パソコンのメンテナンス(これが特に時間がかかる)に手を焼いていたのでは教員としてのジレンマが生じてしまいます。このあたりもきちんと整理しないと問題が膨れてしまいます。

○コンピュータと著作権
1.授業での利用
 授業や学校行事(運動会、文化祭)で使用するのであれば、生徒の人数分内程度で本、新聞、雑誌のコピーが可能です。翻訳や編曲もできます。ただし、ドリルやワークブックなど教育目的の教材のコピーは違法となります。
2.生徒がレポート作成に使う
 インターネットやCD-ROMなどから引用のみ可能です。引用部分を明確にすること、出典を明記(著者、書名・題名など)すること、引用部分が生徒か書いた部分より少ないこと、などの条件が必要です。ただの飾りとしての引用は違法なります。
3.パソコンソフトのコピー
 個人的に購入したパソコンのソフトを学校のパソコン全部に入れるのは違法です。個人が保存を目的としてコピーするのは可能です。
4.生徒が書いたものを発表
 生徒の承諾が必要です。インターネットのホームページに公表するのも、実践記録として公表するのも、あらかじめ生徒の承諾がないと違法となります。これは著作権と著作人格権の問題です。
5.インターネットのホームページをコピー
 インターネットのホームページを自分のパソコンに取り込むのは可能です。これを他人にフロッピーなどで渡すと、複製となり、違法となります。ホームページへのリンクは著作権にふれません。
6.タレントの写真をインターネットで公開
 写真集や雑誌の写真ページからスキャナなどで取り込むと著作権違反となります。コンサートなどでだまって写真を撮って公開するのは肖像権違反です。これは著作人格権に抵触します。著作人格権は次の三つが基本です。
「公表権」公表する権利
「氏名表示権」作品に表示する作者名を指定できる権利
「同一性保持権」作品を作者以外が変更できない権利。
7.行政が発行している文書の引用
 行政がPRのために発行した資料等は,その説明のためなら転載が自由にできます。

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 1998 教育の現場に活かすコンピュータ講座
「学級管理・成績管理コース」テキスト
1998年8月19日 発行        
黒川 孝広                
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