鴛鴦呼蝉庵日乗

2006.07.09  営業とは

 昨日は池袋で半日ほど営業活動。最初は少なかったのですが、午後に入ってからはとぎれなく説明し続けて、水を飲む暇もなく、途中貧血状態のまま、話し続けましたが、果たして効果はあったかどうかです。
  136ものブースがあって、その中の一つですから、目立つことはないのですが、それで周りを見回していたら、疑問が生じてきて、いったいこの136もの差は何だろうかと。きっと、ここに来る人達は、この中から選ぶためにこうとう合同の説明会に来るのでしょうから、差を上手く説明できることが第一条件。しかし、その差もほとんど同じなのです。ならば、どこを打ち出すか。それは、説明する人の人柄になるのです。その人の人柄がその組織の縮図と見るわけです。ならば、説明を、伝達にすることは意味がないと判断しました。
  もう一つ、最初の一時間は、来ている人達の目的をさぐりました。しぐさ、資料の見方、話している様子など。そこから、どういう点を比較すれば良いのかということを迷っていることがわかりました。
  例えば、冷蔵庫を買うとします。その場合、カタログを見て比較してもほとんど機能は変わりません。基本的な機能に差はなく、付加価値だけが差があります。そして、実際に販売店で見比べます。それでも少しはわかっても、よくわかりません。あとは、使用者の感想になります。あるいは販売数。そして一番大切な要素は価格です。
  学校の場合は価格は学費ではなくて、偏差値になります。販売数は進学先の数。使用者の感想は卒業生や保護者、塾の評価となります。そして、多くの人は学校の差がわかりませんし、今、何をすべきかもわかりません。
  ならば、基本的な受験に向けての親の姿勢や子の姿勢について話すのが一番なのです。ただし、それはカタログを見て比較がわからない、または、何を見比べたらいいのか分からない段階です。
  商品の場合、すでに、比較し終えて、あとは決断のみという場合は細かい仕様について比較します。また、比較の観点ができていますから、必要な情報を提供します。商品の購入の直前なら、どの店で買うか、アフターサービスなどを考えます。
  学校の場合、すでに比較を終えて、あとはどちらかを選ぶかという段階では、入試問題の傾向やあと残り数ヶ月でどこを重点的に勉強すればいいのかということを検討します。そうなると、説明する側にとっては、具体的な入試問題傾向などについて説明します。
  つまるところ、説明を受ける人たちが何を望み、何を知り得たいかということを瞬時に判別して、的確な情報を提供できるか、そこに営業の姿勢があるのでしょう。ただ、その知り得たい人達が間違った観点を持ってたら、あるいは悩んでいたらその悩みを解消していくのが、営業者の責任です。ただ、営業成績を上げるのではなくて、消費者の知的な方面や姿勢自体をも、教え導くことが出来れば、それはいい営業だということになります。
  学校の説明もそうなのでしょう。知り得たい情報を的確に提供する。しかし、情報過多になっていて、混乱している人には、姿勢を教え説く。そのおせっかいであるように見える行為こそ、学校の場合の説明に必要なのです。なぜなら、人はモノではなくて、人なのですから、缶詰を作るのとは違って、売ればいいというのではありません。人を育てるということは、その人だけでなく、家族も環境に関わる人たちをも教育に組み込むということなのです。
  説明を聞きに来る人達は、これらの範囲で区別すれば、いくつかの層に分かれるわけですから、その層にそった内容を提供できるか、姿勢を示せるか、そこに説明する側の組織の姿勢が表れると思います。それが相手に伝えられれば、相手はこれからの人生をよりよく生きていけるものと思います。

 「種山が原の夜」を購入。まだ見る時間はありませんが。

 肩凝りと背中の凝りが悪化。腱鞘炎も再発。結膜炎ではないにしろ、眼はあいかわらず痛いのですが、梅雨なのに紫外線が強いのが弱り目に祟り目です。

 最近、迷惑メールが日に100通ほど。そのうち半分は偽装されたメールで、まだまだウィルスを除去していない人は多いようです。

 勤務先用に使うMOの容量を調べたら、残量が30Mに。結構データはあるもので、そのうちに2枚に分割しないといけません。

 図書館に行ける時間がなくて、ストレス増加中。

[今日の記録]
睡眠時間:4:00就寝、9:00起床、5:00時間。
天気:雨
最高気温:26度

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