鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.05.20  雷雲

 その昔、山本晋也監督が「ほとんどビョーキ」という名言を使い、それが流行になりました。その「ビョーキ」というのはマニア、それも依存性のマニアを挿しています。それは現在では「はまる」というのでしょう。熱中する、あるいはそれに依存して、抜けられることがないこと、そういうことかもしれません。しかし、そういう熱中できることはいいことです。
 そういうことはいつもあることといえばあるのですが、最近はそれに近い状態かもしれません。子どもの頃も夜更かしはよくあって、オーナイトニッポンやパックインミュージックなどを聞いていました。鶴公やあのねのね、小島一慶、林美雄、そうそうたるメンバーでした。大学の頃は寝るのは大体1時ごろでした。そして、社会人。最初は疲れるので、12時頃就寝。そして、飲みに行く機会も多くなり2時就寝。そういう生活が続いていました。10年ぐらい前から1時就寝に。疲れ安くなったのかもしれません。しかし、ここ3年ぐらいから再び2時就寝。そして昨年は3時就寝。今年になってから平均4時就寝。時には5時、6時半というときもあります。そういう不安定、いや、睡眠不足状態が続くのは忙しいのもあるのですが、あせりもあります。残された時間で何をするかということです。それで、3時ごろに仕事が終わって入浴しますが、最近は温めのお湯にじっくり入ります。しっかり汗をかいているので、しばし涼むのですが、その時がどうもよくないですね。つい本をみたり、新聞を読んだり、テレビをつけるのですが、最近のNHKではアーカイブなどいい番組が伸也にあります。そうなると、寝るのが惜しくなります。まだ1時だ、まだ2時だ、まだ3時だということなって、いろいろなことをしてしまう。調べものをしたら最後で簡単に1時間は過ぎてしまいます。その結果、現在のような夜明けとともに就寝、いや鶯の鳴き声を聞いてから就寝という事態になっているのです。寝ないこと、起きていたといういわば「ビョーキ」なんでしょうね。

 表現することはさぼると、いや手を抜くと、だんだん下がっていきます。そして、自分の思いをそのまま維持するには、他人からの賞賛も必要ですが、他人に依存すると、賞賛されなくなった時に自分という存在価値がなくなってしまいます。それゆえ、自分のやりたいことを自分の思いとおりにやる、そういう姿勢を貫くことになります。それが結局自分を伸ばすことになるのでないでしょうか。相対的でない、絶対的な自分を作る、それが自己評価を高める方途でしょう。

 というわけで、昨日は4:10に就寝。そして7:10に起床。いいかげん辛くなってきました。


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