鴛鴦呼蝉庵日乗 2003
  2003.05.03 まとめる

 他人の論文の構成は、かんたんにできるのに、自分の構成はなかなかできない。それは思い入れと、それまでにある固定観念のせい。だからこそ、まとめるときは、他人の意見を大事にするといいのです。まずは、一つの山を乗り越えないと。それからですね。自分のことは。だんだんと計画的になってきそうです。今日も夜になってから図書館へ。夜10時までの図書館はありがたいですね。見えてきました。ようやく、とりあえずのことが。
 まとめていくことは、自分の頭を整理していくこと。整理することは、捨てることと、新しく知ることと、両方です。その両方をどのようにして選択するか、それが能力なのではないでしょうか。まとめていくこと自体は、その解釈の過程なので、それほど大したことではないのです。その視点を持つことが大切です。研究の手法とは、技術ではなく、感情、いや生き方ですから、その生き方をどうしていくか、課題ですね。本から学べないので、研究者の生き方から学ぶしかありません。 
 そういう中でも、他人への配慮がない自己中心的な人がいます。そういう人とは、話したくないのですが、話さないことはできないので、面倒です。でも、面倒な人とも共存していくことが必要なので、がまんのしどころでしょう。他者の研究の自由を守れない人は、遠慮して欲しいというのが本音です。研究者として意識があるのなら。

 家賃を払ったのですが、いつも玄関にいる38kgのゴールデンレトリバーになめられます。手や服も。遊びたいのでしょう。よくつき合いますが、乾くまで時間がかかるのが難点です。大家さんの家の外にも一匹います。これは、片方の目が見えない。雪の日の朝、玄関前にいて、ドアを開けると入って、そのまま玄関でうずくまってしまい、それからずっと居着いたのです。その後すっかりよくなって、外の犬小屋へ。今では元気そのものです。何があったか、犬は言いませんが、過去を引きずっているのは確実なのに、今の大家さんの家に以前からいたようになついている所、きっと、前との対比があるのだと思います。
 辛いことがあったら、それを乗り越えていく勇気が必要です。時間と共に強くなる心。それが成長であり、若さでもあるのでしょう。年を取るとそんなに辛いと思わなくてもいいと諦観してしまいます。

 自分の生き方もそろそろ後半となりました。いや、すでに後半で、あと残りを数える方が早いのですが、それでも、これからの生き方を考えたいと思っています。

 鉄線が咲きました。そのうちに写真にとります。

 カルチュラル・スタディーズ、ポスト・コロニアル、ポストモダン、などの基礎文献を調査中。しばらく時間はかかります。


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