2003.02.01 結果
 どのような結果であろうと、努力することは輝きです。その過程にためらいがあっても、それでも努力はかけがえのない行為です。多くの私立学校で入学試験がありました。今思えば私もはるか昔に受験したのですが、そのときは試験ができなくてがっかりして帰宅しました。同じ小学校の人は2人受験していて、それぞれ満面の笑みで、できたといってました。私はできなかった問題が多く、もうあきらめていました。あの勝ち誇った同じ小学校の人は、なぜあんなに得意だったのか、私にはわかりませんでした。その学校の入試は面接があって、午後に二組に分かれます。私はすぐの組でしたが、番号の都合で、最後から2人目。すでに次の時間の組が校庭に集まって、いま控え室に入ろうとしています。そんな時、ほんと僅かな時間の面接が始まりました。好きな本のこと、実は作文に書いたのが「暮らしの手帖」のことで、商品テストのことを書いたのです。そのことはあまり聞かれず、入学したら委員などがんばりたいかとの問いに、私は、いや人間関係で疲れたのでやりたくないと言いました。今思えばなんとかわいげのない発見だったと思います。そして翌日、いや翌々日だったかその受験した学校に行きました。その学校が見えたとき、笑いが止まらなくなりました。まぜかおかしいのです。けらけら笑っていて、そのまま校門を通って、掲示板を見ると私の番号がありました。そして同じ小学校の人の番号を見ると、二人ともないのです。一瞬不思議な感じがありました。あれだけ完璧と豪語したあのことばはせりふだったのか、何だったか、わからないままです。手続き書類のことはまったく覚えていませんが、ただただ笑っていました。
 今の小学生の受験はどういうものなのでしょうか。私の頃は代々木やお茶の水まで一人で日曜日にテストと講習に通いました。といっても、講習はあまり聞かないでさぼっていましたが。その時の新宿はなかなか遊びでがあって、代々木から新宿まで歩くことが多かったのです。本屋さんやカメラ屋さんなど、店を見て回りました。もちろん何も買いません。そんな金はありませんでした。いつも100円あれば豪勢でしたから。
 結果はどうなるかわかりません。もしかしたら偶然ということもあるでしょう。実力とも言えるでしょう。ただ、結果がそことにあるだけで、努力は記録されません。それゆえ、「プロジェクトX」のような努力の番組が人気になるのだと思います。「キャプテン翼」より変わってしまった努力に対する意識。先天的な能力が努力より勝るという意識があっても、でも、努力は人々の力だと信じていました。「プロジェクトX」は影ながら努力した人の話ですが、しかし、もっと地道に、地味に世間にしられることなく努力して、それが人々のためになっている、そんな毎日を送っている人も多いとも思います。かすかな光かもしれませんが、しかし、その光はだれにも消さない力強さを持っています。そういう人々に目を向けていくことも必要かもしれません。メディアという媒体が人に影響しますから、その影響を防ぐ必要もあります。

 昨日、田島伸夫先生が、倒れたとの連絡がありました。体調はいかがでしょうか。先週の土曜日に田近先生の最終講義に出席しようとしたのですが、体調不調で帰宅されたとのことです。この季節は体調を崩しがちですので、お大事になさって下さい。
 その話で、田近先生は私に向けられて「過労死しないように」と一言。年代的にぱったりいくことが多いとか。まあ、この一年の4時間睡眠もなれてしまえばいいのですが、今日は3時間を切ってしまったので、さすがに午後は眠くなりました。それでは、昼過ぎまでは仕事をきっちりしてなんとか終えました。

 昨日購入した書籍はまた、後日。

 明日も早いので、この程度で。


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