鴛鴦呼蝉庵日乗
  2001.12.25 集中するということ
 この一ヶ月あまり、いろいろな仕事で忙しく、就寝が3時以降になっていました。かなり、疲労していましたが、よく保てたと思います。
 そういうなかで、今日、今年最後のゼミがあって、田近先生と小原さんと三人で論文の再構成をしていたのですが、この三人、集中すると何時間も続くのです。三時から始まって、結局終わったのが11時過ぎでした。もっとも、普段も終わるのは9時過ぎです。その間、夕食も摂らず、ずうっと論文を見ていくことになりました。なかなか、大変な作業でも、いろいろ見ていくうちに、どのような論文がいいのかわかったような気がします。説明のみで終わっているものは、主張がありません。論を展開するとは事実と事実を組み合わせ、そこから推測し、その推測が確かであることが判明した時に、論として構成されるようです。
 この構成ということと、構造的に考えるということは、近い気がします。最近書き上げた論文で、授業継承について扱いました。継承するということは、自分の視点でものごとを考えることです。この考えということ、それ自体が自分の視点を通していること、自分の視点ということを知り、授業を行うひとの視点を見、それらを構造的に読みとるという作業が、いわば解釈という作業が継承というものにありそうです。まったくのコピーでなく、変えていくこと。それが継承であると考えます。新しいものを作るのはむずかしい。でも、継承するのはなんとかなります。
 自分を継承するという構造もあります。その継承とは何でしょうか。まだまだ、最終点は見えません。だから楽しいのです。

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