鴛鴦呼蝉庵日乗
  2001.11.17 富士山
 この秋、はじめて通勤路から富士山を見ることが出来ました。家を出てしばらく行くとそこに公園があって、そこで富士山をみることができます。今年の夏にビルが建ってしまい、裾のまで見ることはできませんが、8合目より上を見ることが出来ました。冬になると、富士山が見えるかどうかで、空気の清浄度を調べています。富士山は好きな形で、特に、山中湖や河口湖から見る富士山が好きです。また、勤務先の3階から電線の上に見える富士山もまたよいもので、ビルの壁の横にあるのも、また都会的です。
 道路が広いと、空が広く見えます。空が見えないと、人間不安になるのではないかと思います。富士山を見ることは、富士山の形もそうですが、空の広さを確かめる作業ではないかと思います。富士山そのものよりも、富士山が見える環境というものを認識しているのではないかと思います。
 ものを見るということは、ものを見ているのみならず、そのものを見ている自分の環境を見ることではないかと思います。


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